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オーケストラ・アフェットゥオーソ、「後始末担当」から見た「失踪」の話

というわけで、先日の予告通り、私がここ1年ほど所属しており、先日「主催の失踪」によって演奏会の中止を発表したオーケストラ・アフェットゥオーソの話をしようと思います。主催の最初の失踪より事態収拾のための「後始末」の直接の当事者の一人として関わった以上、あの3行の告知から渦巻いている不安と憶測に対して回答をする必要があると感じ現在この記事を書いています。

何があったのか

6月の上旬までは、「演奏者視点では」、毎回の練習の参加者がきわめて限定的であることを除いては、交響曲第7番はだんだんまとまる様子を見せてきて、本番を挙行することは十分に可能ではないか、また、練習後に普通に飲み会で和やかに話をできる程度にはメンバー間の関係に問題があるようには見えませんでした。

この段階で、客演指揮者のほうでは周知の通りの弦楽器奏者不足の対策を打つべくプロを含む知り合いにエキストラの依頼をして紹介するなどの動きがあったそうです。
しかし、6月中旬頃から運営代表だったF氏*1からの連絡が途絶え、行われるはずだった楽譜の送付も行われないということが起こります。この時期から奏者視点でも練習のリマインダが止まったなどの異変が見られました。

そして7月5日になると練習日にいつも送られていた詳細の通知が来なくなりました。この時点で指揮者視点では2週間ほど連絡をとり続けて音信不通だったといいます。それを受けて、本日の会場の使用ができず、練習を中止せざるを得ない、という連絡がメーリングリストで回ります。

演奏会中止がほぼ確定的となったのは7月9日。連絡が取れなかったのは「Gmailのエラーのため受信が確認できていない」「着信履歴も見ていない」ということでした。これを受けて指揮者より現状までの運営改善の要求とそれに対する応答が一切なかったこと、そして連絡を取れた際のやりとりについて、また、このままでは本番どころではないということがメーリングリストに流れます。それを追って、F氏から謝罪のメールが続きました。演奏会は中止せざるを得ない、演奏会費は返金とする、事後処理には真摯に取り組む、何か連絡があれば下記の連絡先まで、と。

この直後くらいに、b4たかしさんのまとめ記事にある「12日練習なくなったから飲みませんか」というのを私がメーリングリストに流します。よく考えたら恐ろしく空気を読まないタイミングである(笑)。そしてこちらには14人ほどの参加者が集まります。事後処理について我々のほうで決めなければいけないこと、そして当日どうするか、という話が議題に上がりました。というか上げました。ここから、参加メンバーの中で最も指揮者と付き合いが長く連携が取りやすかった私が後始末のアクションを中心的に行っていきました。

  • ホールはキャンセルとしてもらう(ただし調べたところ1ヶ月前までに支払いとのことなので間に合うとしたらあと4日、なので終わったら即刻連絡する必要がある)
  • 代わりに今いるメンバー+身内の知り合いだけで演奏企画・録音企画でもやろう
  • 事後処理として以下のことをする必要がある
    • 参加者に対面で報告させる
    • 録音企画をやるなら残りの練習の会場をそのまま転用
    • Twitterアカウントの権限委譲、i-Amabile等の広報手段を停止する
    • 会計について問い合わせ、会計の内訳を明らかにする
    • 飲み会会場にいない参加者への報告

以上のことを、仮期限として19日までに決定し、ホールのことがあるのでF氏には即刻連絡し16日までに対応してもらおう、と考えていました。

そうしたら19日まで何もアクションがありませんでした。

仕方ないので演奏企画だけは独自に需要調査を行い(個人的事情により需要調査は22日に遅れてしまった)、その間にも継続的に連絡を取り続けました。案の定連絡はなし。

7月31日に再度実家に電話をすることでF氏と連絡がつながります。またも「電話もメールもチェックしていなかった」とのこと。8/2に会う約束をとりつけ、i-Amabileの広報の停止とTwitterアカウントの権限引き継ぎをこの時点で行いました。よって、 あの8/12の中止の告知は私が行ったことになります。

そして8/2に、約1ヶ月半ぶりにF氏と対面します。
「事態を精神的に直視できなかった」「二度目の喝で目が覚め、心を入れ替え事後処理に取り組んで行く」と説明がある。以下その際に確認されたこと。

  • 本番会場の利用料金は、F氏によれば、支払わないうちにキャンセルの扱いとなった。
  • 共同主催のM氏は途中で団を降りようとしていたらしいがF氏はそれを把握していなかったとのこと。
  • 演奏会費振込先口座についてはM氏名義だったが共同管理で、練習会場の費用等はここから出していたとのこと。
    • 関連して、演奏会費の行使が適正に行われたことを確認するため、演奏会費の使用の全内訳の公開を要求。
  • 今後の対応として、SNS等広報媒体での演奏会中止の告知を主催陣に行っていただくべく、共同主催のM氏と連絡をとってもらった上で、4日(月)24:00までに対応文章草稿を会の参加者に確認のために出すように要求。途中の場合は状況の報告を行うこと、また、期限超過の際の旧主催陣の被る不利益については我々は保証しない、ということを確認。

しかし、例によって、4日になっても連絡はありませんでした。現状を問い合わせたものの連絡はなし。
9日に、「10日正午までに連絡のない場合責務放棄とみなし我々のほうで告知を行う」とメールしたが連絡はなし。11日に次はメーリングリストに「12日正午までに旧主催陣どちらかから連絡がなければ公式アカウントで(12日に通知した文面で)中止の連絡を行います」、と送信。

そうしたら、ここまで一連の事態に静観を決め込んでいたM氏からTwitterのほうへダイレクトメッセージが届きます。メールへ誘導し、事態の説明とTwitter等での対応・メーリングリストでの団員への状況報告を要求。12日0時頃にメーリングリストで「謝罪」と現状報告が行われるが、「何も説明することはない」とのこと。結局文面の作成に協力は得られなかったため、私のほうから12日13時頃に中止の告知を行う。

以上が本事案の「私視点での」顛末まとめになります。

何を考えて動いたのか

後から見た反省点としては、個人的には「せっかくだし集まったメンバーと何かやりたい」ということに拘りすぎたために情が働いて断固とした対応を即時打てなかったことが挙げられると思います。二度目の反応がなかった時点で即座に見限って今回の最終的な対応を取っていれば、より演奏会予定日までに猶予を持って発表できたのではないか、と。
確かに一緒に演奏した仲間に対して情が働いて現実的な最適解である即断を行わなかったという側面はあるかもしれません。しかしその一方で、二度目に呼び出して誓約を得るまでに、私と客演指揮者(!)のほうで何重にもクッションを敷き、軟着陸して復帰できるように努めたことも事実です。旧主催陣が大学生、それも初期の学年であったことも考え、情けをかけすぎたといわれても、追い詰めすぎることを避けようとした、という意図がありました。運営が行き詰まって逃げたくなったのかもしれない、だからせめて反省して復帰するチャンスだけは断たないようにしよう、と考えました。しかしその後にまた失踪してしまうのは予想外でしたし、最後には早々に雲隠れしていたM氏から「何も説明することはない」と言われてしまっては、こちらでケアしようにもしきれませんでした。

今後の動き

これも大方の予想通りですが、演奏会費問題が未解決です。全額返金することが誓約されてはいますが、解決の展望は見えていません。これについて今後どのように対応していくかは現時点では未定です。
改めて強調しておきたいのは、後始末に関わったメンバーには運営陣を責め続けようという意図があるわけではないということです。もちろん、何重にもリカバリーのチャンスを敷いたにも関わらず、すべてを無為にしてしまい、取り返しのつかない事態に至らせてしまった責任は免れるものではありません。しかしそれでも、運営陣を追い込んで居場所を無くしてしまうのではなく、出来る限り事後処理にも関わって頂き、生産的な方向に解決していきたいという思いは、三度の裏切りを経験することになった今でも変わるものではありません。今後どのような対応が望ましいかにつきましては、現時点ではいまだ確定してはおりませんが、早急に検討していきたいと思っています。


「奏者視点」、個人的な話は、日を置いて更新しようと思います。

*1:Twitter上では運営両氏の名字を掲載したが、それは既に演奏会ホームページで連絡先・団費振込先として告知されていた以上、生み出した多数の関係者に対する社会的責任を鑑みて仕方ないものと判断した結果である。しかしここは団体の公式アカウントではなく個人ブログであり、敢えて二度も名前を掲載する必要はないと考え、イニシャルで記載することとした